今月も Visual Studio Code の新バージョンがリリースされました。さっそくリリースノートをチェックしていきましょう。
目次
新バージョンのリリース情報
Visual Studio Code のバージョン 1.108 がリリースされました。
個人的に気になる主なリリース
| 変更点 | 変更内容 |
|---|---|
| Agent Skills(実験的対応) | Copilotに専門技能を教えるAgent Skills機能を正式対応、ワークスペース内のスキル定義を読み込み可能に。 |
| Agent Sessionsビューの改善 | キーボード操作の強化、状態別グループ化、変更ファイル情報表示、複数セッションの一括アーカイブを追加。 |
| チャット UI の強化 | セッションベースのクイックピック導入、タイトル表示の改善、再起動時に空Chatを表示する挙動に変更。 |
| ターミナルツール自動承認ルール | よく使う安全なコマンド(git/rg等)やnpm系スクリプトをデフォルトで自動承認対象に。 |
| アクセシビリティ強化 | Accessible Viewにストリーミング応答を対応、MCP出力を標準で非表示にする改善。 |
| 設定プロファイルのドラッグ&ドロップ | .code-profile ファイルをドラッグ&ドロップでインポート可能に。 |
| パンくずリストパスのコピー | 現在の階層パスをクリップボードにコピーできる機能を追加。 |
| スニペット変換の追加 | snakecase と kebabcase の新しいスニペット変換をサポート。 |
| Git blame 表示設定の改善 | whitespace無視やホバー時の装飾停止等、Git blame表示を細かく制御できる設定を追加。 |
| ターミナル描画の改善 | 波線アンダーライン描画の改善やサイズリサイズ時の寸法オーバーレイ表示を追加。 |
その他の詳細なリリース内容については December 2025 (version 1.108) をご覧ください。
Agent Skillsが示す“AIを設定する”から“育てる”への転換
Visual Studio Code v1.108 で追加された Agent Skills は、一見すると Copilot の拡張設定の一つに見えます。しかしこの機能が示しているのは、単なるカスタマイズ以上の変化です。 それは「AIをどう使うか」ではなく、「AIに何を覚えさせるか」という視点への転換です。
これまで Copilot は、プロンプトや指示でその都度振る舞いを調整する存在でした。Agent Skills では、プロジェクト固有のルールや知識を“スキル”として定義し、継続的に参照させることができます。つまり Copilot は、その場限りのアシスタントから、プロジェクトの文脈を理解したメンバーへ一歩近づいたと言えます。
注目したいのは、この仕組みが「正解を教える」のではなく、「判断の前提を共有する」点です。コーディング規約、レビュー観点、設計思想といった暗黙知をスキルとして与えることで、Copilot の提案は自然とチームの流儀に寄っていきます。これは人間のオンボーディングに非常に近いプロセスです。
Agent Skills はまだ発展途上ですが、ここには IDE と AI の関係性が変わる兆しがあります。 今後の VS Code では、「どのモデルを使うか」以上に、「どんな知識を与えているか」が開発体験の差になっていくのかもしれません。
