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イベントレポート '26/4月開催 とことんDevOps勉強会「Proxmox超入門」

今回のとことんDevOps勉強会は「Proxmox超入門」と題して、日本仮想化技術の宮原が登壇しました。

ネットワークの冗長化やストレージの役割分担ハードウェア構成の勘所など、Proxmoxの導入・運用で迷いやすい設定要素を整理した上で、単なるインストールに留まらず、実運用や将来的な拡張を見据えて自力で最適な仮想環境を構築・管理するための具体的な手法について解説しました。

セミナー動画

www.youtube.com

発表資料

speakerdeck.com

Q&Aまとめ

仮想マシンのルーティング設計について

質問

proxmox内の仮想マシンのルーティング設定をどのようにすべきでしょうか。 標準機能を使うべきか、vyosを作成しておきこれをデフォゲとした方がよいのかなど。

回答

ケースバイケースですが、VyOSなどの仮想アプライアンスを間に挟むと、ネットワーク設計が複雑になり、背後の仮想マシンの通信管理が煩雑になる可能性があります。設計をシンプルに保つためには、Proxmoxの外部でルーティングを制御する方が、ネットワーク全体の見通しが良くなり管理しやすくなる場合があります。

GPU・USBパススルーの利便性

質問

パススルーによるGPU利用やってます 少し性能落ちますが個人で使うには十分だと思っています USBも可能なので本当に助かっています

回答

ProxmoxはWeb UIからGPUパススルーの設定が簡単にできる点が大きなメリットです。特にバージョン9からはNVIDIA製GPUの初期設定が不要になり、より手軽に利用できるようになりました。USBパススルーも、物理的なキーボードやマウスなどのデバイスを特定の仮想マシンに接続したい場合に非常に便利です。

内蔵GPU(iGPU)の利用方法

質問

CPU内蔵のGPUをproxmox内の仮想マシンで使用するにはどうすればよいでしょうか。

回答

技術的に可能ですが、GPUパススルーに関する基本的な経験が必要な難易度の高い作業です。Intel系かAMD系かによっても設定が異なります。特にAMDの内蔵GPUは動的メモリ割り当ての挙動に癖があるため、まずはProxmoxを介さず通常のLinux上でROCm(AMDのミドルウェア)を使用して動作させる手順を確認することが、理解への近道となります。

ストレージの切り分け(ISO用とディスク用)の理由

質問

proxmoxで未だに理解できていないのが、iso用と仮想マシン用でストレージが分かれるところです。 vmwareも初心者ではあるのですが、こちらはストレージをマウント後にiso用フォルダを作成すれば、一つのストレージでisoと仮想マシンを両方ともに保存できると思っております。

回答

デフォルト設定では、通常のファイルシステムとして扱う「local」領域(ISO用)と、LVMで管理される「local-LVM」領域(仮想ディスク用)に分かれています。これはLVMによるシン・プロビジョニング(容量の動的割り当て)を効率的に行うための構成です。ストレージ設定で許可を与えれば一つの領域に両方を置くことも可能ですが、デフォルトはこの役割分担に基づいています。

複数SSDの活用案

質問

proxmoxに2つのssd接続していますが、未だになんとなくで運用しています。

回答

追加のSSDを単体で運用するのも一つの方法ですが、もし可能であれば3台のノードを用意して、分散ストレージである「Ceph(セフ)」を構築してみるのも、Proxmoxならではの面白い活用方法です。

ハードウェアの互換性とIntel CPUの認識

質問

Proxmoxのインストールは簡単ですが、ここでトラブルが起きることも多々あります。具体的にはハードウェアで対応していないものがあったりします。不安ならIntelCPUを使うとだいたいトラブル回避出来る認識です。

回答

CPU自体はIntelでもAMDでも基本的には問題ありません。インストール時のトラブルの多くはCPUそのものではなく、ネットワークカード(NIC)などの周辺チップが最新すぎて、OSのカーネルがまだ対応していないことに起因する場合が多いです。

ネステッドVM(仮想化上の仮想化)でのトラブル

質問

MINISFORUM UM890にproxmoxをインストールしています。 当初はプリインストールされているWindowsにvmware workstationの中にproxmoxを入れて運用したかったのですが、このケースだとpmの中に仮想マシンを作成する際に、うまくいかなかったので直接pmをインストールしています。

回答

VMware Workstation上で仮想マシンが動かなかったのは、「ネステッドVM(Nested VM)」の設定が有効になっていなかった可能性が高いです。この設定自体に一定のスキルを要するため、うまくいかない場合は物理マシンへ直接インストール(ベアメタル)する方が確実な回避策となります。

NICの冗長化(ボンディング)の重要性

質問

nicが二つあるのにも関わらず初回セットアップ時に使用したnicしか使用していませんでした...

回答

ネットワークの障害(ケーブルやスイッチの故障)に備え、2つのNICを1つにまとめる「ボンディング(チーミング)」設定を行うことが推奨されます。これにより通信の安全性が高まります。ProxmoxのWeb UIから比較的簡単に設定が可能です。

サブスクリプションとリポジトリのGUI設定

質問

サブスクリプションの設定はGUIで行いたいのですがうまくいかずqitaを参照してcliで設定しています。

回答

Web UIのリポジトリメニューから設定が可能です。標準のエンタープライズ版リポジトリを無効化し、代わりに「No-Subscription」リポジトリを追加してください。その後「更新」ボタンから再表示をクリックすれば、パッケージがリストアップされ、アップデートが可能になります。

仮想マシンID(VMID)の管理戦略

質問

IDは構築初期タイミングでガッツリ固めておく方がいいですよね 自分は100番単位で用途を変更しています

回答

IDは仮想ディスクの管理と密接に関わっており、後から変更するのが難しいため、初期段階での計画的な管理は非常に重要です。100番単位で用途を分けたり、4桁の番号を使用したりする管理手法は非常に有効です。

Proxmoxの「初心者卒業」の基準

質問

宮原さんが話してくださった内容と資料をなぞってproxmox環境が構築できたら初心者卒業でしょうか。(現在はインストールしただけとなっています。) せっかくproxmoxをminipcにインストールしたので活用していきたいです。

回答

環境構築の先にある「Proxmox上で何をしたいか」という目的を、最短ルートで実現できるようになれば「初心者卒業」と言えます。例えば、GPUパススルーを設定してLLMを動かす、あるいは特定のアプリケーションサーバーを構築して運用するなど、自分なりの活用ができるようになることが重要です。