こんにちは。
8月から新しい試みとしてVisual Studio Codeに関する情報などを毎月まとめて、新しいバージョンが配信された頃に定期的に配信を始めました。VS CodeユーザーによるVS Codeユーザーのための情報としてお役に立てばと思います。
目次
Visual Studio Code ニューリリース
Visual Studio Codeのバージョン1.82がリリースされました。
主なリリース
変更点 | 変更内容 |
---|---|
アクセシビリティの改善 | インライン補完のアクセシブル・ビューのサポート、キーバインディングの更新 |
ポート転送 | ローカルで実行中のサービスをインターネット経由で他の人やデバイスと共有することができる |
スティッキースクロールの更新 | エディターで水平スクロール、スコープの最終行を表示、UIを折りたたむ。 |
Diffエディターの新機能 | 移動したコードを検出し、インライン表示とサイドバイサイド表示を動的に切り替える |
デフォルトでコマンドセンターを表示 | 1.69のリリースで初めて取り入れられた機能がデフォルトで有効に |
Notebookの出力をコピー | セルの出力と生成されたイメージを簡単にコピーできる |
WebAssemblyデバッグ | WASMコードを逆コンパイルしてステップ実行や、ブレークポイントが設定できる |
新しいTypeScript リファクタリング | ファイルの移動やインライン変数のリファクタリングをサポート |
Pythonフォーマットに関するドキュメントの追加 | Pythonではautopep8やBlackを標準でサポートされており、それらのカスタマイズなどについて解説した記事が新しくなった |
[プレビュー]GitHub Copilot | 自然言語を用いた対話からワークスペースを作成できるようになった |
その他詳しいリリース内容については Visual Studio Code August 2023 にアクセスしてください。
ポート転送
GitHub Codespacesでは同じような機能が既にサポートされており、その機能を通常のローカル版のVS Codeからも使用できるようになったみたいです。
実際に使用する際は標準機能としてサポートされているため、拡張機能などのインストールなど不要で使用できます。
長くなったので別記事にまとめて投稿していますので、気になる方はぜひご覧ください。
新しいDiffエディタ機能
前回に続き今回もDiffエディタまわりで機能改善が行われています。今回は特に移動したコードの追跡部分が強化されており、Macに標準で搭載されているFileMergeで見たようなUIになっていました。
ここ数ヶ月でかなり機能改善に力が入れられているようで、日々の改善が楽しみですね。
拡張機能
人気ランキング
Visual Studio Codeのマーケットプレイスに公開されている人気ランキンを元にしています。
順位 | 変動 | インストール数 | 拡張機能 |
---|---|---|---|
1 | → | 96.2M(±0) | Python - Visual Studio Marketplace |
2 | → | 69.9M(±0) | Jupyter - Visual Studio Marketplace |
3 | → | 68.6M(±0) | Pylance - Visual Studio Marketplace |
4 | ↑ | 51.8M(±0) | C/C++ - Visual Studio Marketplace |
5 | ↓ | 51.7M(±0) | Jupyter Keymap - Visual Studio Marketplace |
6 | → | 50.4M(±0) | Jupyter Notebook Renderers - Visual Studio Marketplace |
7 | → | 38.7M(±0) | Live Server - Visual Studio Marketplace |
8 | → | 36.0M(±0) | Prettier - Code formatter - Visual Studio Marketplace |
9 | → | 33.3M(±0) | IntelliCode - Visual Studio Marketplace |
10 | → | 31.5M(±0) | Jupyter Cell Tags - Visual Studio Marketplace |
2023/09/08 時点の情報を反映しています
拡張機能のリリース情報
2023/08/04〜2023/09/07までの間にリリースされた主要な拡張機能のみを掲載しています。
拡張機能 | バージョン | リリースノート |
---|---|---|
GitLens | v14.3.0 | Release v14.3.0 · gitkraken/vscode-gitlens · GitHub |
AWS Toolkit | 1.88.0 | Changelog | Visual Studio Marketplace |
CircleCI | 1.20.0 | Changelog | Visual Studio Marketplace |
GitHub Codespaces | 1.15.1 | Changelog | Visual Studio Marketplace |
GitHub Actions | 0.26.2 | Changelog | Visual Studio Marketplace |
GitLab Workflow | 3.76.1 | CHANGELOG.md · main · GitLab.org / gitlab-vscode-extension · GitLab |
Remote Explorer | 0.5.2023090609 | vscode-docs/remote-release-notes/v1_82.md at main · microsoft/vscode-docs · GitHub |
Snyk Security | 1.22.0 | Changelog | Visual Studio Marketplace |
今月の拡張機能
DevOpsな開発に欠かせないのがCIツールです。ここ数年でかなり知られるようになってきたツールではないでしょうか。
CI/CDツールを導入したらその結果を無視する訳にはいかなくなります。もし、途中でエラーが発生している場合には、リリースなどがそこでストップしてしまいます。
そのため、実行結果はすぐにでも知りたいところではありますが、常にダッシュボードに張り付いて見ている訳にもいきませんし、こまめにチェックするのも手間です。
既に上手く使いこなしている方であれば、メールやSlackなどのコミュニケーションツールと連携して何かあればPush型で通知を受けられるように工夫していることかと思います。
ここまでで十分ではあるのですがVisual Studio Codeユーザーとしては、VIsual Studio Codeの中で完結させたいので、何らかの機能を探したくなります。そんな時に役に立つのが拡張機能ですね。
CIツールの御三家といえば、GItHub Actions、CircleCI、GitLab CI/CDかと思いますが、去年CircleCIが拡張機能の提供を始めてから御三家全てが公式にサポートされるようになりました。
それぞれの使い勝手も試してみたかったこともあり、タイミングを見つけながら全て触ってみましたので、現在お使いのツールがあれば、ぜひ拡張機能をインストールして使ってみてはいかがでしょうか。
それぞれの拡張機能の使い方は別記事でまとめていますので、ご覧ください。
おわりに
Visual Studio Codeも数ヶ月に1回面白そうな機能をリリースしてきます。個人的には今回は、ポート転送機能が気になりました。
特に社内向けにサービス開発などを行っているところであればユーザーとの距離も近く、フットワーク軽くUIや使い勝手の擦り合わせをしやすいと思います。
そんな時に、開発途中のサービスを相手に共有して実際に触ってもらい、早期にフィードバックを得られることはその後の手戻りを減らすことにも繋げられたりと、使い道のアイデアが色々と広がりそうでした。
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