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主なテーマ: DevOps、CI/CD、コンテナ開発、IaCなど

開催予定の勉強会

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月刊DevOpsニュース 2024年4月号

2024年度が始まりました。4月は何かと慌ただしい時期でしたね。今年は長い人で10連休と言われるGWでしたが、リフレッシュできたでしょうか。 今年度から担当が変わり、石本が担当させていただきます。

さて今月のニュースですが、障害者差別解消法が4月に施行されてアクセシビリティについて改めて理解を深めていく必要があるように感じています。また、AIアシスタントツールや開発環境まわりでは気になるニュースが多かったように思います。ぜひ、気になるトピックがあれば読んでみてください。

開発環境

クラウド開発環境

クラウド開発環境とは、まだあまり一般的な表現ではないですが、Cloud Development Environment(CDE)のことです。IDEでお馴染みの統合開発環境と同じような言い回しをしていると考えて問題ないです。今回は、A Brief History of DevOps and the Link to Cloud Development Environments記事を読みながらクラウド開発環境について考える機会になりました。弊社ではVisual Studio CodeのDev Containersを活用してコンテナ上に開発環境を構築するこれまでにはなかった形で開発環境の可能性を模索しています。ローカルマシン上に環境を構築しないことで開発環境の再現性を高められたり、マシンスペックに制限されない環境を手に入れられます。これがクラウドと融合することでより新しい世界の扉が開きそうな気がしています。

devops.com

プレイグラウンド

プレイグラウンドを訳すと遊び場という意味になるのですが、エンジニアの世界ではソースコードを手軽に実行できる実行環境のことを意味します。そんな実行環境はそれぞれのプログラミング言語ごとに環境が提供されていることがありますが、そんなサービスをまとめてくれた記事が出てきました。 気になっている関数やモジュールなどを実際に動かしてみ振る舞いを見る際に、1から環境を作るのは手間だったりしますが、こういったプレイグラウンドを活用することで手軽に動かせるのはいいですね。

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GitHub Copilot Workspace

gihyo.jp

ツール

AIアシスタントツール

GitHub Copilotを始めとする様々なAIアシスタントツールが登場してきました。みなさんは何か使っていますか?

www.publickey1.jp

GitLabからもGitHub CoPilotの対抗馬として出てきました。

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SSHツール

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トレンド

ソフトウェアの開発トレンド

github.blog

バージョン管理

GitLab

about.gitlab.com

ノーコード/ローコード

記事を読みながら思ったことです。ノーコード/ローコードと聞くとDevOpsでは遠い話のように聞こえますが、最近の流れをみるとノーコード/ローコードの採用が増えていきています。

様々な理由はあると思いますが、IT技術活用が当たり前になり、DXなどの変革が活発化している中で、中心的な役割を担うエンジニアは慢性的に不足している状態です。企業としては激しい競争の中で足を止める訳にはいかず、常に変革や成長を続けていく必要があります。

そんな中で最近では非エンジニアがプログラミングを書くまではないものの、簡単なアルゴリズムを組み合わせて自動化や効率化をしやすいようにノーコード/ローコードのサービスやツールが活用されています。エンジニアとして日々活動を続けている方であればなんとなく想像はと思いますが、これまでの歴史を10年くらい巻き戻したと考えると、時間の問題でノーコード/ローコードの領域にも必ずDevOpsの話が入ってきます。しかし、その頃にはアプリケーションを配信する方法や常識、ルールなど様々なことが変わっているのではないかと考えています。

devops.com

プログラミング

Bun

Bunの新しいバージョン1.1がリリースしました。これはJavaScriptランタイム機能を備えたものの1つで、npmやyarnと同じようなものと考えるとイメージしやすいです。厳密にはそれ以外にもトランスパイラやnpm互換のパッケージマネージャなど様々な機能があります。また、Node.jsとの互換性も維持されているため主要なフレームワークがそのまま動かせたり、npmやyarnよりも高速に動作する点が特徴です。これからの発展にも注目です。

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アプリケーション開発

障害者差別解消法

障害者差別解消法が2024年4月1日に改正されました。今回の改正で合理的配慮の部分が法律的に義務化されたのですが、Webアクセシビリティが該当するのかについて開発者視点ではとして気になるとことですね。

そもそも、合理的配慮が義務化されたことでのように対応が変わるのかというと、障害当事者から対応を求められた際に事業者側は、当事者と対話を通じて対応方針を決めて伝えて対応する必要が出てきます。そのため、もし義務化の対象となるとWebアクセシビティの点で何らかの対応を求められた場合には無理がない範囲で改善が求められます。新人研修の頃からよく聞くコンプライアンス(通称:コンプラ)に関わる部分なので、開発優先度としては高い優先度が付くのではないでしょうか。

しかし、現時点では、環境の整備に情報アクセシビリティが含まれており、その中にWebアクセシビリティも該当すると言われています。そのため、努力義務という位置付けのようです。少しホッとするように思えますが、社会や会社全体の関心の高まりに合わせてWebアクセシビリティの改善は優先度や重要度が高まってくると想定しています。アクセシビリティの領域は奥が深く一朝一夕には対応することが難しいため、早めに情報収集していつでも対応できる準備を整えておくことが大切です。最近では、アクセシビティに関する勉強会や書籍なども増えてきました。ぜひ、この機会に関心を持ってアクセシビリティについて学んでみるといいかもしれませんね。

www8.cao.go.jp

インフラ

Terraform

Terraformのスタイルガイドが公式から公開されました。スタイルガイドと聞くとデザイン領域の話をイメージしやすいかもしれませんが、最近ではコーディング時の書き方のスタイルのことを指してスタイルガイドと言われることも増えてきました。

最近では、インフラ領域でもプログラムを駆使してインフラ構築の自動化が当たり前になってきました。1人で何かをコーディングする時にはあまり機になることはないのですが、チームで開発するとメンバーの人数分書き方や表現方法が異なります。メンバーごとに自由に書いたコードはほとんどの場合で可読性の低いコードになりがちです。組織やチーム独自でスタイルやルールが統一されていたとしても、ローカルルールすぎて新しい人が入ってきた時に理解することに苦しむということになりやすいです。そのような時に、公式や一般的に広く知られているガイドラインをベースに構築することで、ローカル化しすぎず外から新しく入ってきた人にも優しいものになります。

developer.hashicorp.com

リリースなど

Docker

Dockerfileの新しいバージョンである1.7.0がリリースされました。

www.docker.com

Kubernetes

1.30がリリースされました。今回は可愛いキャラクターが目を惹きますね。

www.publickey1.jp

Ubuntu

gihyo.jp