DevOpsはよくインフィニティマークで表現されるように一方通行の開発手法ではありません。リリースしたソフトウェアを運用していく中で判明した課題に迅速に対応し、素早くリリースしていくことにより、ソフトウェアの改善の速度が上がることがDevOpsの大きなメリットの一つなのです。そのためにはDevOpsのインフィニティマークの要素である運用(モニタリング)から計画へのつながりを作ることで、フィードバックループが完成させる必要があります。
このフィードバックループを実現するためには、運用段階で判明した課題を開発チームに伝え、次の開発へのインプットとする仕組みが必要となります。しかし、運用段階で判明する課題には、重大インシデントと言われる緊急性の高いものから、ユーザーの声といった意見のようなものまで、さまざまな種類があります。主な例として下記のような課題が挙げられます。
- アプリケーションのエラー
- インフラの障害
- パフォーマンス問題
- セキュリティ
- 操作性に対するユーザーの不満
これらの課題を把握できる場所はバラバラです。例えば、モニタリングツールの監視で判明するものもあれば、サポートへの問い合わせで見つかるものもあります。もちろん、インシデントの中には即時対応が求められるものもありますが、一時的な対応以外にも再発を防ぐための対応も必要となります。それらをフィードバックとして取りまとめ、バックログとしてリストアップし、今後のリリースに含めるようにします。この一連の流れがフィードバックループです。